2017/07/06
ビッグデータマガジン副編集長の谷内です。
今回はデータ処理基盤(Hadoop)の先進企業であるHorton works様の記者会見に参加して参りました。
今、世界にはAIやデータ分析のブームが到来しています。
<参照>AIとは何か? (ビッグデータマガジン)
AIやデータ分析の技術が大きく高まった背景には。大量のデータが低コストで取得、保持、処理できるようになったということがあります。
そしてAIが処理できるデータは今後更に増え続けるといわれています。
その背景にあるのが、IoT (Internet of Things)技術の発達です。
あらゆるモノがインターネットにつながりそこから膨大な量のセンサーデータが得られるとされています。
<参照>国内IoT市場 コグニティブ(AI)活用動向調査結果を発表
あらゆるものがインターネットに繋がるような社会は「society5.0(超スマート社会)と呼ばれています。
そのような状況の中、コネクティッド・データプラットフォームと呼ばれるデータベースを構築するのがHorton worksの構想です。
ではこの「コネクティッド・データプラットフォーム」を構築するとどのようなよいことがあるのでしょうか。
キーワードは「一貫性」と「双方向のつながり」「リアルタイム性」です。
コネクティッド・データプラットフォームを使うことで、あらゆ種類のデータが一つのデータレイクに集まり、データ収集から分析、データ利用を統一された規格でおこなうことができるようになります。
そしてそれらのデータは必要なときに処理されて、双方向にやりとりができるようになります。
一貫したデータ処理の規格と、双方向につながったアーキテクチャを用いることで、従来のデータベースより大量のデータを安価ですばやく処理できるようになります。
これにより、これからも増え続けると予想されるデータを蓄積し、すばやく処理することが出来ます。
また、近年はデータのリアルタイム分析のニーズが非常に高まってきています。
たとえば、セキュリティの分野や犯罪対策などの分野では、即時性が求められます。
過去のデータを一箇所に集めて分析するだけでなく、大量のデータを即時に分析して利用しなくてはデータ利用のニーズに間に合わないのです。
たとえば、自動運転で、事故が起こりそうになったとき、「この車は事故が起こしそうだ」という情報が一日後にわかっても意味がありませんよね。
そのような際には高速でデータを処理し、あらゆる関係するシステムにも情報を送る必要があります。
Horton worksのコネクティッド・データプラットフォームを使うことでそのようなリアルタイムのデータのやり取りが容易になります。
Hortonworksが描く未来
Horton worksはオンプレミスとクラウドのアーキテクチャが同様にすることを目指しています。
現状は上記一つ目の図のように、※オンプレミスとクラウドでアーキテクチャが違うため、そのような一貫したデータのやりとりができない状況です。
もし、オンプレミスとクラウドで同一のアーキテクチャが実演できると、データがどこで生まれたかに関係なく、一貫したルールや方式で処理運用ができるようになります。
結果、データの処理や管理が簡易化され、人的リソースや費用面の負担が軽くなります。
まさに上で説明した、「一貫性」「双方向のつながり」「リアルタイム性」を体現するようなアーキテクチャというわけです。
HortonworksはIoTとビッグデータ時代に、大量のデータを高速で処理するためのデータ基盤のメインストリームとなることを目指しています。
ITの未来を見据えたHortonWorksの今後の動きから目が離せませんね。
※オンプレミス・・・自社で保有するサーバー
本記事の画像はHortonworks社の許可を得て記載しています。無断転載はご遠慮ください。
【執筆者情報】
ビッグデータマガジン副編集長。
神戸大学経営学部卒業後、人工知能とビッグデータが世界を変えると確信し、チェンジに入社。研修講師やデータ分析業務、テキスト分析、生産効率化コンサルを担当。
株式会社チェンジではビッグデータを扱うデータサイエンティスト育成の研修も行なっております。AIやビッグデータについてご興味がある方はこちらからどうぞ。
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