2017/07/06

Apple Watch Sportで収集したデータを用いた健康状態の見える化サービスが、神奈川県の未病市場創出促進事業に採択されたと、平成27年11月27日に神奈川県から記者発表がありました。
<参考>
未病(ME-BYO)関連商品・サービスの割引販売―追加採択のお知らせ―
http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p981192.html
未病(ME-BYO)とは、人の健康状態を健康と病気の2つに明確に区分せず、健康と病気の間を連続的に変化しているものと捉え、その間の状態を表す概念であり、「未病市場創出促進事業」とは、その「未病」に関連した商品・サービスを割引価格で購入可能となる神奈川県の事業です。
神奈川県の未病(ME-BYO®)の取組み(YouTube 動画)
■Apple Watch Sportを用いた健康状態の見える化サービスとは?
Appleが発売したiPhone連動のスマートウォッチである「Apple Watch」。様々なアプリが用意されているだけでなく、心拍数やアクティブエネルギーなどのバイタルデータが取得できることから注目を集めているウェアラブルデバイスです。また、店頭で一般的に購入できるスマートウォッチの中で、現在、唯一バイタルデータを送信できる機器なのです。
そこで、ビッグデータ分析を行う株式会社チェンジが、心拍数や安静時消費エネルギー、アクティブエネルギー、身長・体重などのバイタルデータを収集・分析し、健康状態見える化レポートを提供するのが「Apple Watch Sportを用いた健康状態の見える化サービス」です。
■サービス利用は、Apple Watchの装着と、スマートフォンやWebで完結
サービスの利用には、iPhoneとApple Watchを同期させる必要があります。同期の方法については、ホームページで詳しく書かれたマニュアルが用意されており、初めての人でも簡単に設定できます。
Apple Watchを用いて28日間(4週間)データを収集することになりますが、先ほどのiPhoneとの同期ができていれば、Apple Watchを装着しているだけで自動的にデータ収集が行われます。
そして、健康状態の見える化レポートの提供には、この収集されたデータをメールで送付する必要がありますが、iPhoneを使って数分程度の作業となっており、これについても手順マニュアルが公開されていますので、簡単に送付できるようになっています。
提供されるレポートには、心拍数やBMI、活動量の分析結果が表示されていますので、このレポートに示された結果から、各個人が日々の活動を意識し、健康状態の改善や行動変容を促すというものです。例えば、自身の安静時心拍数を知っておくことによって、万一将来、異常値が発生した場合の早期発見が可能になったり、現状のBMI値を知り、将来の目標値を設定して、運動を心がけるようになったりという効果が期待できます。
■神奈川県の事業で割引を受けるには?
まずは、神奈川県内の指定店舗(平成27年12月9日現在で8店舗、今後店舗数は随時拡大予定)で購入する必要があります。その後、特設ホームページ(https://me-byo.change-jp.com/)にて、購入時のレシートや個人情報を登録し、アンケートに答えます。そして、4週間のApple Watch装着後、指定のメールアドレスにデータを送信し、ホームページから事後アンケートを答えれば、2,000円(38mmの場合)~4,000円(42mmの場合)のJCBギフトカードが届くという流れになっています。
注意すべき点は、今回の割引は神奈川県の事業として1月末日までに設定されているため、28日間のデータ収集のためには、実際の店舗での購入を平成28年1月3日までに行う必要があります。また、ホームページには、38mm、42mmのそれぞれに限定数が記載されていることから、販売目標を達成すると、その期間を待たずに終了してしまうことになります。
購入を検討されている方は早めの購入をおすすめします。
■お得なプレゼントとは?
さて、「Apple Watch Sportを用いた健康状態の見える化サービス」のホームページを見ていると、「特別キャンペーンあり」という表記に目が止まります。
このバナーをクリックすると、今回の神奈川県の未病事業とは別に、サービスを提供する株式会社チェンジから別途、Apple Watchやサービスの継続利用、健康状態維持促進のための特典として、「10,000円相当のJCBギフトカード」がもらえるという記載が表示されます。

「Apple Watch Sportを用いた健康状態の見える化サービス」
ホームページのお得なプレゼント紹介画面
■データを用いて、自身の健康状態を知るところからはじめましょう
健康状態という定量的に表現しにくいものを、最新のウェアラブルデバイスとデータ分析を用いて定量的に表現できることで、日々の健康に対する意識の向上、さらには健康維持に向けた行動変容にまで繋がるサービスが、「Apple Watch Sportを用いた健康状態の見える化サービス」だといえます。
神奈川県が打ち出した「未病」というコンセプト。一人ひとりが「ヘルスケア」や「未病」について意識し、この考えが普及することは、これからの県のみならず、少子高齢化を迎える日本全体において重要なことだといえます。未病浸透のきっかけとなるこのサービスに興味のある人は、残り台数を確認し、期間内に販売店舗での購入をオススメします。
■他に、「神奈川県未病市場創出促進事業」として採択されたものは?
未病市場創出促進事業には、他にも、KDDI株式会社の「スマホdeドック」(https://www.smartkensa.com/)や、湘南ロボケアセンター株式会社のロボットスーツHAL®データ保管計画(http://www.robocare.jp/shonan/me-byo/)、ビッグデータマガジンで以前取り上げた株式会社DeNAライフサイエンスの遺伝子検査サービス「MYCODE」(https://mycode.jp/)なども採択されており、ヘルスケアの領域におけるデータ活用が進みつある事がよくわかります。
ビッグデータマガジンでも、継続的にこれらの領域を今後扱っていきます。
(土本寛子)