2017/07/06

2014年9月18日~21日にわたって幕張メッセで開催された“東京ゲームショー2014”。
25万人を超える集客があったと言われるこのイベント。特に、9月20日~21日は、一般公開日となり20万人近くが来場としたとされています。
インターネット上のロケーション関連データを収集・解析するナイトレイ株式会社(以下、ナイトレイ)は、この東京ゲームショウの来場者について、SNSデータを用いた分析を行いました。
まずは、『東京ゲームショウ2014』に来訪していた人々の東京近郊での動きを見てみましょう。
点が集約する地域を見ることで、東京近郊の移動における重要な交通基点と大まかな交通量がわかります。 東京や新宿を経由して地方に帰るほかにも秋葉原などに点が集まる様子から、主要なターミナル駅以外にも寄り道などで使われる場所が可視化されます。
次に、会場への交通手段を見てみましょう。
幕張メッセに鉄道で来場した人に絞ってみると、最寄り駅の京葉線海浜幕張駅以外にも、総武本線の幕張本郷駅、京成千葉線の京成幕張本郷駅まで鉄道できて、会場まではバスで来場する方がいたようでした。そこで、東京駅から来場が可能な総武本線と京葉線のどちらを利用したかを時間別推移で見てみると、概ねどの時間も京葉線のほうが総武本線より4倍近い利用量であることがわかりました。
もし、今後東京ゲームショウに東京駅から行く場合、海浜幕張駅の混雑を避けて、やや時間はかかりますが総武本線を利用するのが有効かもしれません。
また、東京ゲームショウ前後の移動の組み合わせを、アソシエーション分析を用いて可視化してみると、ファミリーレストランやファストフードなどへの移動が多く、打ち上げしている様子などが垣間見えました。
そして、食事以外には、主要駅界隈の家電量販店やゲームショップ、ゲームセンターなどとのつながりが判明し、その中でもアニメやゲームの聖地である秋葉原に移動する人が多いことがわかりました。
しかし、その一方で、“みやこめっせ (京都市勧業館)”や“東京都立 潮風公園”で、同日にアニメ系イベントやコンサートが行われていたこともあってか、「別イベント会場へのハシゴ」という行動もデータの掛け合わせによって見えてきます。
これらの行動から東京ゲームショウというイベント単体を楽しむだけでなく、その後の振り返りや秋葉原への訪問、関連イベントへの参加なども含めた一連の楽しみとなっている様子が見受けられました。
このようにイベント開催時の人の流れを、 SNSデータを用いながら時間と場所 という視点からデータを解析し、さらに、その結果に対して各地の投稿の詳細を閲覧することで、訪問状況だけではなくイベント前後の行動が確認でき、多くの示唆が得られそうです。
また、ナイトレイはクチコミの解析データだけではなく、特定エリアの特性等を把握できるエリア解析データや、おすすめスポットのわかる施設解析データ、訪日外国人や消費者行動解析データなどの解析データを保有しています。
ナイトレイの石川代表取締役は、これらの解析データの活用について、これまでの実績から、イベント・プロモーション分野だけでなく、観光業、観光メディアやインバウンド関連事業、不動産業、鉄道などの交通分野、地域活性化などの分野において、活用が進むことが予想されるとコメントしています。
東京ゲームショウレポートの詳細は以下からご覧いただけます。
「SNS解析データの活用例として『東京ゲームショウ2014』における人の動態分析事例を公開」
URL:http://nightley.jp/archives/2397